かび(カビ、黴)はいつからこの世に存在する?
人類よりはるか昔に誕生した、生物としての大先輩、かびの歴史について。
出現は5億年前!
カビは5億年以上前には既に存在していたと考えられています。人類よりもはるかに長い歴史を、カビは持っているのです。
その始まりは、どういうものだったか、どういう形だったのかということについては、しばしば議論となりますが、結論はまだ出ていません。カビの祖先について詳しいことはまだ分かっていないというのが現状です。
地球上の微生物の中で、カビはその36%程度を占めていると言われています。その種類は、少なく見積もっても3万種は下らず、7〜8万種という説もあるほど。いずれ20万種くらいにはなるだろうという予測もあります。出現以来、さまざまなものに取り付きながら多数の種類が生み出されたことが予想されます。
カビ研究の進歩
カビの研究は、顕微鏡の登場とその性能向上によって進んできました。
日頃私たちに見えるカビは、黒や白、緑色などの色でしかその存在を確認することはできません。虫眼鏡(ルーペ)でもあまり詳細には見えません。ルーペを重ねてカビを見たのが、カビ研究の嚆矢と言われています。もちろん、現在に比べれば大まかにしか見えていませんでした。
顕微鏡の性能・精度が高まると、カビの新たな発見があり、毎年60〜80種の新しい菌が発見されています。カビの研究はかなり進みましたが、それでも未知の部分がまだまだあることを示しています。
新しいカビの発見は今後もさらに続くと予想され、カビの全貌が明らかにされるまでには、まだ時間がかかりそうです。