シロカビの特徴
食べ物や布などにふわふわとした白いカビが生えていたら、それはシロカビです。シロカビは特定の食品に生えやすいのが特徴で、パンなどの穀物類やフルーツ・野菜、ジャムなどによく見られます。
一方で、カマンベールチーズのようにシロカビを利用してチーズの熟成を促し、独特の風味と旨みを生み出す役割を果たすこともあります。食べても問題ないのは「ぺニシリウム・カマンベルティ(カメンベルティ)」という毒性のないカビだからです。シロカビを使ったのチーズは他にも「ブリー」「シャウルス」「ヌーシャテル」「バラカ」などがあり、熟成が進むにつれてタンパク質が分解され、中身がトロリと柔らかくなっていくのが特徴です。
シロカビについて
しかしシロカビが生えるすべての食品が食べられるわけではありません。フルーツなどに生えていたら劣化・腐敗していると考えて食用は避けるべきです。また、衣服などの布類などにも繁殖するため、居室内で成長した胞子を吸い込むことで鼻炎や喘息などのアレルギー症状を引き起こすことがあります。特に「夏型過敏性肺炎」はシロカビの一種であるトリコスポロンの胞子を吸い込むことが原因とされています。
部屋の隅やクローゼット、靴箱など湿気が多い場所に発生しやすいため、たくさん詰め込んで収納している場合は通気性も悪くなり、さまざまなカビの温床となります。着ていない洋服や使用していないマフラーなどの小物類をときどき天日干しすれば、かびの発生を防ぐ一助となります。